2014/12/06

161 タイ・アンコール遺跡の石仏

9ヶ月ぶりの掲載です。二百仏シリーズの記載は続行の予定ですが、
時間ができた割りに寄り道が多くてなかなか続きません。ご容赦。
今回はいきなりですが、カンボジア・アンコール遺跡訪問の備忘録です。
なぜアンコール遺跡かといえば、夏に観光旅行で5日間ほど滞在訪問する経緯となり、日本と違う石造遺跡写真をちょっとご紹介。バンコク経由でカンボジアへ向かったので、タイの石造物も少しだけ。
尚、お休みの間にPCやネット環境が変化しており見苦しくなった点あればご容赦ください。

1.タイ・バンコク(市内)の石仏
訪問は8月上旬雨季の時期でした。タイは仏教国です。日本の銀座通りともいえるラーマⅠ世通りのホリディイン・ホテル近辺で、グランドハイアット・エラワンホテルの交差点角にエラワン宮があります。早朝から驚くほどの人々が礼拝に訪れます。
ヒンズー教のブラフマー神が祀られていますが、私はてっきり仏教の釈迦如来と思っておりました。
実は仏教では梵天さんとして知られている仏様ですね。
ビル街の一角ですが庶民が早朝からお参りです
バンコクで有名な王宮周辺も、観光スポットですね。1.9kmの城壁にかこまれた王宮内に31の主要な建物(宮殿・エメラルド仏寺院・経堂・霊廟etc)が屹立しています。
王宮内の金ピカの建築はガイドブックに任せるとして、敷地の片隅には変な石造物が見かけられます。王宮の南にあるワットポー寺院(大寝釈迦佛)敷地にも変わった石造物がそこかしこです。
エメラルド寺院(ワット・プラケオ)敷地内で中国神?

暁の寺の入り口を守っていた番兵

タイ仏教の神様ヤック、建物を支えていますが足の形が面白いヤック(日本では夜叉)

ヴィシュヌ神が乗る聖なる鳥ガルーダのようです。日本では仏教守護の迦楼羅天

ワットアルン(暁の寺)にあった洋式番兵

うーん、狛犬かな?確か三田地区のお寺で見かけた狛犬そっくり

この石柱はリンガ(陽根)を表わしています
また、チャオプラヤ河をはさんだ暁の寺(ワットアルン)にもリンガはありますね。

上に記載したうち彫刻された中国風味の石造物は、清朝から輸入された石造置物ですね。中タイ交易の際に中国からの帰り舟は空荷の為、その重しとしてタイにもたらされた物ということです。
2.アユタヤの石仏  
バンコク市内から北へ約1時間半のバス旅です。その途中、チャオプラヤ川の中州にアユタヤ王朝のバン・パイン夏離宮があります。離宮の名のとおり美しい庭園と建物があります。

美しい庭園の造作はいかにもタイ国らしい象の群れですが石仏はありません


ビルマ軍に破壊されたワット・ロカヤスタの寝釈迦です。痩せ具合やその寝姿はいかにも入寂のように思えますが、晴天白日下ではその風情が・・・・・です。惜しい。
野ざらしですが1767年頃のビルマ侵略を経験した28mの仏様です(ワット・ロカヤスタ遺跡)
アユタヤの王宮跡は歴史公園になっているのですね。
ワット・プラ・スィー・サンペット(王室守護寺院遺跡)仏塔が林立しています
園内にはいたるところに石塔や石仏が散在します。しかし、完全な形で残るものは皆無に近いでしょう。
状態の良い釈迦如来でしょうか、日本でいう降魔印のような手印です。
本当は首や手足の欠けた石仏がほとんどです。
無常ではありますが、風土の故かその感慨もえらく乾いた無常と感じられます
公園の禁止事項が、タイ語・英語・日本語で「石仏に自分首をおいて撮影するな・・・」などなど図解でわかりやすく表示されています。このあたりも最近は中国語・韓国語があふれていますが。
ここに中国語表示がないのは片手落ちかな。
広い境内にレンガ積みの遺構がひろがります。破壊された石仏のいろいろなパーツが散らばっています。何世紀かの間に下の写真のような仏頭がのこりました。観光ガイドブックにはおなじみの写真ですが、実際に見てみると「・・・・そうなんだあ」と言いつつその前でポーズ写真をとるのは不謹慎でしょうか?
ワット・プラ・マハータート遺跡でもっとも有名な仏頭です
環境変化で傾いた遺構も多く見かけます。
傾いていますが、地盤沈下が原因のようです(ワット・マハータート遺跡で)
日本の石仏とタイ・アユタヤの石仏を見て感じることは、人と仏との距離感でしょうか?日本は石仏を自分に近しいものと意識して祀り、タイでは仏はあるべき姿を崩さず人を救済する存在として凜としてそびえる。独りよがりの考えですが、この旅でそんな感想をいだきました。


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