2011/09/14

117北総石仏 柏の石仏 逆井・酒井根

逆井は旧柏市域の最南端で旧沼南町・松戸市と接しています。東武野田線の西側にあって畑作の丘陵地の多い農村部です。
117-1.逆井の厳島神社(デーダラボッチの左足跡池)
県道280号線で、東武野田線をくぐった先のカーブした坂道下に厳島神社があります。柏市のふるさと散歩道・デーダラボッチコースに組み込まれています。あまり綺麗な池ではありませんが、ネットに散歩道紹介でよく出ています。
本体には昭和9年の弁財天石祠が祀られています。昔から「旱天のときに池を祓えば雨が降ると言い伝えで時折池祓いがなされた」と市史に載っています。
ついでなので「デーダラボッチの右足跡」を先回りして載せておきましょう。
117-2.酒井根のイボ弁天(デーダラボッチの右足池)

右足跡池と石仏とは関係ないですが、参考までに載せておきましょう。現在は東山2丁目の住居表示にあって傾斜地をひかえたちょっと分かり辛い場所にあります。
「右足跡といわれてもなあ」と思いながら昔の人の信仰を集めた旧跡を参ってきました。
117-3.観音寺の石仏
本尊は不動明王と十一面観音の真言宗豊山派のお寺です。元禄六年(1693)の逆井村寺社御改帳に二間四方の観音堂があったと記されています。境内の明るいお寺でお庭がのびのびとしていて気持ちよく訪れることができます。

紀年不明の六地蔵の手前に無縁仏と一緒に石仏が祀られています。
上の写真前列左端は文化八年(1811)百観音巡拝塔・次が元禄十年(1697)三猿庚申塔になっています。碑面が荒れていて痛々しいですね。後列に文化二年(1805)の十九夜如意輪塔が祀られていました。
117-4.逆井天神社の天神像
観音寺の近くにある逆井ふるさと会館の手前に、小さな木鳥居のある天神社があります。拝観したところ、御神鏡で隠れていますがご神体はすらっとしてしっかりした道真像です。
市史によると宝暦十三年(1763)となっていて、久しぶりに出来のよい道真侯を拝ませていただきました。境内には寛政十二年(1800)の待道大権現石祠も祀られていました。
117-5.逆井道端の庚申塔群
県道280号線の道端(逆井1157先)にカーブミラーと並んで庚申塔など11基の石塔が置かれています。
畑地を背に道路際ぎりぎりのところで、観察するにも通行車で危険な場所に置かれていて厄介ですね。その危険度はGoogle Street Viewを使えばよく分かります。
余談ですが、私はこのGoogle Street Viewで訪問時の記憶を呼び起こしたり、訪問前のシュミレーションで事前に石仏所在地を確認したりして結構便利に使っておりますよ。
さて石仏ですが、左から天保十二年(1841)湯殿山主尊の三山塔・寛保二年(1742)と享保六年(1721) の六臂合掌青面金剛塔・紀年?文字庚申塔・文化四年(1807)文字青面金剛塔・享保十三年(1728)六臂合掌青面金剛塔・紀年不明文字青面金剛塔・紀年不明六臂合掌青面金剛塔・剥離不明石塔・2基の不明石祠と並んでいます。
一番大型の享保十三年青面金剛塔
逆光と通行車で命がけの写真は悲惨なものになりましたが、上の写真を載せておきましょう。
117-6 酒井根・龍光寺の石仏
酒井根6丁目にある寛永二年(1625)開創と伝わる曹洞宗のお寺です。入り口に「インド仏跡の土を踏む参道」の開設石碑が立っています。参道の敷石に分かりやすく表示がしてあるのも面白いですね。
石仏は山門を入った左隅角に祀られています。10基の石仏が祀られています。
 上の写真左から宝永元年(1704)地蔵菩薩・宝永八年(1711)文字庚申塔・明和元年(1764)青面金剛塔・天保八年(1837)大日如来塔(資料にはアーンクの記載あり胎蔵界大日?)・天明二年(1782)火炎光背不動明王・元治元年(1864)大黒天塔、金属製の聖観音像に続いて昭和5年光明真言塔・元禄十六年(1703)と延享二年(1745)の十九夜如意輪塔となっています。
不動明王と大黒天の石仏はちょっと珍しいので載せて置きましょう。
火炎光背の不動明王

柏北部から北の農村部で見られる大黒天
117-7龍光寺墓地の石仏
龍光寺の後背にある墓地に変わった石仏があります。墓地内参道に無縁仏などを集めた一画があります。その中に編み笠をかぶった旅姿の武士を刻んだ珍しい石塔を見つけました。昭和4年の紀年銘ですが、いったいなんじゃらホイ?
又、少し離れて延命地蔵が1基佇立していますが、「南無大慈悲地蔵菩薩十九夜念仏供養」と刻まれています。地蔵型の十九夜塔というわけですね。
宝暦七年(1757)の十九夜地蔵塔
今回はこれまでとしましょう。
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